
Instagramに定期的に投稿し、リール動画も毎週作り、フォロワーも少しずつ増えている。
それでも、問い合わせや予約は思うように増えない。投稿の頻度や見せ方を変えるべきか、悩む方もいるでしょう。
もちろん、SNSで何を発信するかは重要です。しかし、投稿を頑張ることと、事業の成果につなげることは同じではありません。Webコンサルタントとして私が重視しているのは、投稿の反応だけでなく、興味を持った人がその後どのように行動するのかという視点です。
今回は、問い合わせまでの流れを経営者の視点から考えます。
フォロワーや「いいね」が増えても、問い合わせが増えるとは限らない
SNSには、まだ自社やサービスを知らない人と出会える強みがありますし、人柄や仕事への想いを伝える場所にもなります。一方で、投稿に「いいね」を付けることと、サービスの利用を検討することには距離があります。共感がそのまま購入や相談につながるわけではありません。
例えば、店舗の雰囲気を伝える動画が多く見られていても、視聴者の多くがサービス対象地域の外に住んでいるのであれば、来店予約には結びつきにくいでしょう。一方、フォロワーが少なくても、必要とする人から相談が来ていれば、その運用には意味があります。
フォロワー数や再生数は「知ってもらう」ための指標として捉え、問い合わせという成果とは分けて考える必要があります。数字が増えたかどうかだけでSNSの成功を判断すると、本来の課題を見落としてしまうことがあります。
SNSで興味を持った人は、その後どこへ向かうのでしょうか
Instagramの投稿を見て、あるサービスが気になった人を想像してみてください。プロフィールを開き、料金や内容を確かめてから問い合わせるかもしれません。ホームページを見る人もいれば、LINEで質問する人、SNSのDMから直接予約する人もいるでしょう。
SNSは興味を持ってもらうきっかけになり、ホームページはサービスや実績を詳しく確かめる場所になり、LINEは質問や相談の窓口になる。お客様にとっては、一続きの体験です。
例えば、投稿に「詳しくはプロフィールから」と書かれていても、その先に複数のリンクが並ぶだけで、どれを選べばよいかわからなければ、そこで行動が止まる可能性があります。SNSの反応が悪いのではなく、その先の案内が十分ではないのかもしれません。私は、最初の接点から問い合わせまでを一つの流れとして考えています。
問い合わせにつながらないときに見直したい3つの視点
① その投稿は、サービスを必要とする人に届いているか
反応のよい投稿が、必ずしも見込み客を集めているとは限りません。例えば、店舗の日常を紹介する投稿と、営業時間やメニューを伝える投稿では役割が異なります。まずは「誰に来てほしいのか」「その人にどんな行動を取ってほしいのか」を確認します。宣伝ばかりにする必要はありませんが、見込み客に届く発信も必要です。
② 興味を持った人が、次に進む場所は明確か
プロフィールには何のサービスを提供しているのかが書かれているか。投稿で紹介した内容を詳しく知れるページにたどり着けるか。ホームページに移動した際、SNSで見た内容とのつながりがわかるか。小さな案内の違いが次の行動を左右します。すべての投稿からトップページへ誘導するよりも、サービスの詳細や予約案内など、目的に合うページを示す方が親切な場合もあります。
③ 問い合わせる直前の不安を解消できているか
サービスに興味はあっても、料金の目安がわからない、対応範囲を確認できない、申し込んだ後の流れが不明といった理由で、問い合わせをためらうことがあります。入力しにくいフォームも障害になり得ます。必要な情報と申し込み方法が整っているか、実際に初めて訪れる人の立場で確かめることが大切です。
投稿数を増やす前に、問い合わせまでの道筋を一度たどってみる
仮に、「SNSからの問い合わせが増えない」と相談されたとき、最初から投稿数を増やすことだけは勧めません。まず、投稿を初めて見たお客様になったつもりで確認します。プロフィールから必要な情報や予約先に迷わず進めるか。この順番で確認すると課題が見えてきます。
例えば、SNSからサービスの詳細ページへ移動できているのに問い合わせが少ない場合、さらに投稿を増やすより、ページの内容や申込方法を見直した方がよいかもしれません。逆にプロフィールから先に進まれないなら、説明やリンクの見せ方が課題かもしれません。原因が異なれば、優先すべき対策も変わります。
確認できる範囲で、投稿の閲覧状況、プロフィールへのアクセス、リンクのクリック、問い合わせ件数などを比べてみることも有効です。すべてを細かく分析せずとも、どこで関心が途切れるのかを考えるだけで、対策の優先順位が見えてきます。
ホームページは必ず必要?大切なのは、お客様に合う受け皿を選ぶこと
ここまでホームページやLINEとのつながりをお話ししましたが、すべての事業で立派なホームページが必要だと言いたいわけではありません。SNSのDMだけで十分に予約が完結する業態もあれば、法人向けのサービスのように、実績や契約内容を詳しく確認できるホームページが重要になる場合もあります。
必要な媒体は、お客様が何を確かめてから行動するかによって変わります。新しいツールの導入やホームページのリニューアルも、目的を整理してから判断したいものです。Web集客は、ツールを増やすことではなく、お客様が安心して次の一歩を踏み出せる流れを整えることだと私は考えています。
SNSの頑張りを、事業の成果につなげるために
SNSの投稿を続けることは大切です。ただ、問い合わせが増えないときは、投稿数だけでなく、その先のお客様の行動を見直してみてください。
SNS、ホームページ、LINEは別々に運用していても、お客様から見れば一つの事業への窓口です。役割がつながれば、今ある発信をもっと活かせる可能性があります。新しい施策に費用をかける前に、まずは今の集客の流れを確認することが、無駄のないWeb投資への第一歩ではないでしょうか。
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